[ラブホ] アホむら : ルミナスしましょう
[ラブホ] まどか : ほ……ほむらちゃん? なんだか顔が怖いけど……
[ラブホ]
アホむら :
怖くなどないわ
ただ、あなたはあまりにも優しすぎる
[ラブホ] まどか : 私は決めたのあの時。この世で、世界で苦しんでいる誰も見捨てたりはしないって
[ラブホ] アホむら : あなたはどれほど自分が尊い存在なのか分からないのかしら?
[ラブホ] まどか : だから、ほむらちゃん。あなたが苦しいのなら、私はそれを受け止める義務がある
[ラブホ] アホむら : まどかぁ……
[ラブホ] アホむら : 尊いほむ…
[ラブホ] まどか : 尊い……えへへっ、面と向かって言われると恥ずかしいね
[ラブホ] まどか : ほむらちゃんを優しく抱き締めながら
[ラブホ] まどか : うんうん、……大丈夫、私はここに居るよ
[ラブホ]
アホむら :
じゃあ他にも言ってあげるわ
あなたは優しくて可憐で可愛くて愛嬌があって素敵よ
[ラブホ] まどか : ええっ!? それは……少し褒め殺し過ぎないかな……? えへへっ、嬉しいけど
[ラブホ] アホむら : ……私には勿体ないくらい
[ラブホ] まどか : ……そんな事ない、そんな事ないよ
[ラブホ] アホむら : このぬくもりも……
[ラブホ] アホむら : まどか……?
[ラブホ] まどか : 私は決めたから、誰もを、皆を抱き締めて。救ってあげるって
[ラブホ] まどか : それは、ほむらちゃんだってもちろん
[ラブホ] アホむら : …………………………
[ラブホ] アホむら : はいダメよ
[ラブホ] まどか : ……ふぇ?
[ラブホ] アホむら : やっぱりあなたは私だけのものにするわ
[ラブホ] まどか : え……?
[ラブホ]
アホむら :
私の檻に閉じ込める
あなたを私だけの鹿目まどかにする
[ラブホ] まどか : 何を……言って、るの? ほむらちゃん
[ラブホ] アホむら : あなたの優しさが他の奴に向けられるのが嫌なのよ
[ラブホ] まどか : それ、は……
[ラブホ]
アホむら :
嫌いになったかしら?
でも構わないわ
[ラブホ] まどか : ……ううん、嫌いになんてなったりしない
[ラブホ] アホむら : ………!!
[ラブホ] まどか : 私を救うために、何度もやり直して。その度に傷付くほむらちゃんを私は見てきた
[ラブホ] アホむら : ……まどかぁ………
[ラブホ] まどか : ……だから
[ラブホ] まどか : ほむらちゃんは、私にとっても特別だよ
[ラブホ] アホむら : …………
[ラブホ] まどか : 例え、それがどんなに心の内があったとしても
[ラブホ] まどか : 例え、それがどんな事をしようとしていたとしても
[ラブホ] まどか : 私は、ほむらちゃんを受け止めるよ
[ラブホ] アホむら : !!!!!
[ラブホ] まどか : そうして優しく、強く抱きしめる
[ラブホ] アホむら : 溢れ出す涙
[ラブホ] まどか : 指で優しく拭う
[ラブホ] アホむら : ……私の独りよがりだと思っていた
[ラブホ] アホむら : ………やっぱり、あなたは優しい……
[ラブホ] アホむら : あの時から、今この時まで
[ラブホ] アホむら : そして、この先もあなたは……
[ラブホ] まどか : ……独りよがりだなんて、……寧ろ、私はこうなるまで気付いてあげられなかった
[ラブホ] まどか : 幾度の時間を、空間を、因果律を。ほむらちゃんは経験して
[ラブホ] まどか : けれど、あの時の私はまだ知る事ができなかった
[ラブホ] まどか : だから……これはきっと、優しさじゃなくて……私の償い、かな
[ラブホ] まどか : ……ううん、そんな義務感じゃない
[ラブホ] まどか : きっとこれは──
[ラブホ] まどか : 『愛』、だね。えへへっ
[ラブホ] アホむら : まどかぁ………
[ラブホ] アホむら : えっちしましょう
[ラブホ] まどか : ……えっ!?
[ラブホ] まどか : それは……女の子同士ではできない、んじゃないかな……?
[ラブホ] アホむら : できるわよ
[ラブホ] まどか : ど……どうしたのほむらちゃん、何だか、目が怖いけど……
[ラブホ] アホむら : これが私の『愛』よ
[ラブホ] アホむら : まどかぁーーーーーーーーーーーーっ!!(ガバッ!)
[ラブホ] まどか : わわっ!??
[ラブホ] アホむら : 近くで見てもあなたはやっぱり可愛い
[ラブホ] アホむら : 私で穢したい
[ラブホ] まどか : 何処の空間とも知れぬ場ではあるのに、いつの間にか柔らかな布地が背に現れていた
[ラブホ] アホむら : 「ふふ、力が入っていないわよ?」
[ラブホ] まどか : 「あっ──」
[ラブホ] アホむら : ────遠くの世界の果てで、百合の花同士が重なった
[ラブホ] まどか : 『愛』と『愛』
[ラブホ] まどか : きっと、相容れる事のない二つの『愛』
[ラブホ] まどか : けれど、きっとどちらも『愛』である事に変わりはない
[ラブホ] アホむら : 絡め合う手と手、指、足、そして舌
[ラブホ] アホむら : 一糸纏わぬ姿で求め合った
[ラブホ] まどか : 漏れる吐息。きっとヒトであった時にも知らなかった様な感覚
[ラブホ] まどか : 抱き締めながらも、貪られていく
[ラブホ] アホむら : 痺れる脳。もう何もかもを忘れて、まどかをただ求める。
[ラブホ] アホむら : まどかの耳を両手で塞ぎ、絡み合う舌の水音を聴かせる
[ラブホ] まどか : 人から遠く、何処とも知れぬ空間で
[ラブホ] まどか : 今だけは、二人の世界と。絡み合う愛の音だけが証明する
[ラブホ] アホむら : 恥ずかしがるまどかの顔を見て、その興奮は更に増す
[ラブホ] まどか : その感覚に私は痺れ蕩ける。ほむらちゃんがこんな顔をするなんて、私にも知らなかった
[ラブホ]
アホむら :
「っぷは………もっと一つになりましょう……まどか」
惜しむように口を離し、唾液の糸の橋を作る
そして、まどかの目を愛おしそうに見つめる
[ラブホ]
アホむら :
「……っ!?」
急に謎の力によって引っ張られる
[ラブホ] アホむら : 「ま、まどか……!?い、いやぁっ!?」
[ラブホ] アホむら : 「まだここにいたいのに!!」
[ラブホ] まどか : 「ほっ、ほむらちゃん!?」
[ラブホ] まどか : 手を伸ばそうとするけれど、届かない
[ラブホ]
アホむら :
「いやぁああ~~~~~~~~~~~っ………」
次元の穴に吸い込まれ、そして消える───
[ラブホ] まどか : 「あ──」
[ラブホ] まどか : 伸ばした右手は届かず空を切る
[ラブホ] まどか : ……何処に行ったのかさえ、今の私にも分からない
[ラブホ] まどか : けれど、ほむらちゃんは飢えていた。きっと……それは、私に
[ラブホ] まどか : なら、何処に行ったとしても……ちゃんと見つけ出して救って、あげなくちゃ
[ラブホ] まどか : と、数多の世界の記憶を。私は覗き込み始めた──